2007年09月17日

VMware Fusion【ヴイエムウェアフュージョン】

【種別】アプリケーション(デスクトップ仮想化ソフトウェア)
【開発・提供】VMware(ヴイエムウェア、Smith Micro Software、アクト・ツー)
【対応プラットフォーム】Mac OS X
【公式サイト】
Created Date: 07/09/17
Modified Date: 11/04/12
「VMware Fusion 3.1.1」+「Ubuntu 10.10」
↑「Mac OS X 10.6.4」+「VMware Fusion 3.1.1 Build 282344」+「Ubuntu 10.10(Maverick Meerkat)」(クリックで拡大)

【解説】
米EMC傘下のVMwareより開発、提供等が行われているMac OS Xベースのデスクトップ仮想化ソフトウェア(Type 2 ハイパーバイザ)。カーネルモード(特権モード、スーパバイザモード、マスターモード)における各種命令をハードウェアレベルにてハンドリング可能なCPU仮想化支援「Intel VT-x(Intel Virtualization Technology)」をサポートする他、仮想マシンにおいて最大8コア(8way)の「Virtual SMP(Virtual Symmetric Multiprocessing、仮想対称型マルチプロセッシング)」に対応している。また、総じて「Unity(ユニティ)」と称される諸機能の実装等により、ホストOS、ゲストOS間におけるシームレスな連携を実現している他、豊富な仮想アプライアンス(Virtual Appliance Marketplace)や各種VMwareラインアップとの互換性等、仮想化ソリューションにおけるリーディングベンダならではの種々のメリットも特徴の一つとして挙げられる。日本市場においては、アクト・ツーを通じて2007年8月21日より販売、サポート等が開始されている。

VMware Fusion 1.0(「Beta 1 Build 33141」〜「Build 51348」)

Appleによる世界開発者会議「WWDC 2006(Worldwide Developers Conference 2006)」期間中に開催されたプレスイベント等を通じて開発計画等が公表された「VMware Fusion(プレリリース段階における呼称は「VMware Fusion for Mac」)」は、米国時間2006年11月3日付にて初のテストリリースとなる「1.0 Beta 1 Build 33141」がパブリックベータとしてリリースされる。その後、約9ヶ月の期間に同ビルドを含めて6度のBeta、1度のRelease Candidateを経た後、翌2007年8月6日(米国時間)付にてGA版に相当する「VMware Fusion 1.0 Build 51348」がリリースされる事となる(「Parallels Desktop for Mac」における「Coherence(コヒーレンス)」モード相当機能「Unity」モードは「Beta 4 Build 48339」にて初実装)。当バージョンではVMware謹製のハイパーバイザエンジンを搭載し、仮想マシンにおいて最大2コア(2way)の「Virtual SMP」に対応した他、64bitゲストOS(x64)のサポート(仮想マシンに対して最大8GBのRAM容量を割り当て可能)、「USB 2.0 High-Speed」のサポート、及び任意の状態に保存された仮想マシンを任意のタイミングにて復元可能なスナップショットの実装(当バージョンでは一世代のノードのマネジメント)が行われる事となる。また、その他の主な特徴として以下の項目等が示されている(主要項目抜粋)。
  • 仮想マシンを拡張子「.vmwarevm」が付されたバンドルパッケージにて構成
  • Ver.6の仮想ハードウェアを採用(virtualHW.version = "6")
  • ホストOSにおけるウインドウであるかの如くに、ゲストOSにおけるそれらをハンドリング可能とする「Unity」モードを実装した他、クリップボード共有、共有フォルダ、及びファイルのドラッグアンドドロップ等、ホストOS、ゲストOS間におけるシームレスな統合を実現
  • ゲストOSから各種Macintoshコンピュータにおけるオプティカルドライブを利用可能(DVD/CDを作成可能)
  • 「Boot Camp」パーティションにインストールされたWindows Vista/XPをゲストOSとして利用可能(rawディスク)
  • P2V(Physical to Virtual)/V2V(Virtual to Virtual)マイグレーションツール「VMware Converter(VMware vCenter Converter)」を用いて、Physical Windows PC(実機)、或いはサポート対象ディスクイメージ等をVMware仮想マシン(vmwarevm)、或いはVMware仮想ディスク(vmdk)としてマイグレート(コンバート)可能
  • 3Dグラフィックスサポート。「Windows XP(ゲストOS)」を対象として、MicrosoftによるマルチメディアAPI「DirectX 8.1」をサポート
当バージョンにおける仮想SMPの実装は、各コアが独立したCPUソケットをエミュレートしているため、ゲストOS上ではデュアルプロセッサとして認識される事となる(シングルコアのデュアルCPUをエミュレートしているため、デュアルCPUをサポートしていないゲストOS(Windows Vista Home Premium/Vista Home Basic/XP Home等)では複数の仮想コアを利用する事ができない。尚、この仕様は後にリリースされるVer.3.0において変更される事となる)。

VMware Fusion 1.1(「Beta 1 Build 57919」〜「1.1.3 Build 94249」)

米国時間2007年9月25日よりテストリリース(パブリックベータ)が開始されたアップデート相当の当バージョンでは、約1ヶ月半の期間に1度のBeta、1度のRelease Candidateを経た後、同11月12日付にてGA版に相当する「1.1 Build 62573」がリリースされる事となる。当バージョンでは「Mac OS X 10.5 Leopard(ホストOS)」に対する互換性改善、及び「DirectX 9.0」に対する試験的な対応が行われた他、新たにフランス語、ドイツ語、日本語、各言語リソースが追加され、マルチリンガル版としての提供が開始される事となる(当該時点において、英語含む4言語リソースを包含)。また、その他の主な特徴として以下の項目等が示されている(主要項目抜粋)。
  • 「Unity」モードの改善。アプリケーションメニュー、「Launch Applications(アプリケーションを選択)」、「Dock」を通じて「My Computer(マイコンピュータ)」「My Document(マイドキュメント)」「My Network Places(マイネットワーク)」「Control Panel(コントロールパネル)」「Run(ファイル名を指定して実行)」「Search(検索)」が各々利用可能となった他、タスクバー、「Start(スタート)」メニューの表示/非表示を切り替えるべくしたオプション「Show Taskbar in Unity Mode」を「View(表示)」メニューに追加
  • ゲストOS(Windows)において、Appleによるスマートフォン「iPhone」と「Outlook」が同期可能に
  • ステータスバーを通じて、ゲストOS拡張機能「VMware Tools」のインストールの如何等を明確に通知可能に
その後、翌2008年1月下旬にホストOS、ゲストOS間におけるキーボードショートカットの透過的な再マッピングのサポート等を主目的とした「1.1.1 Build 72241」、4月下旬に「Boot Camp」パーティションにインストールされた「Windows XP Service Pack 3」に対する対応等を主目的とした「1.1.2 Build 87978」が各々リリースされた後、同年5月30日(米国時間)付にて「Windows Vista Service Pack 1」インストール時に発生し得た、ネイティブ「Boot Camp」、及び「Boot Camp」仮想マシンにおける再アクティベーション関連の問題の修正等を主目的とした「VMware Fusion 1.1.3 Build 94249」がリリースされる事となる。
「VMware Fusion 1.1」+「Ubuntu 7.04」
↑「Mac OS X 10.5」+「VMware Fusion 1.1 Build 62573」+「Ubuntu 7.04(Feisty Fawn)」(クリックで拡大)

VMware Fusion 2.0(「Beta 1 Build 89933」〜「2.0.8 Build 328035」)

米国時間2008年5月5日よりテストリリース(パブリックベータ)が開始されたアップグレード相当の当バージョンでは、約4ヶ月半の期間に2度のBeta、1度のRelease Candidateを経た後、同9月15日付にてGA版に相当する「2.0 Build 116369」がリリースされる事となる。当バージョンではサーバオペレーティングシステム「Mac OS X Server 10.5 Leopard」がゲストOSとして試験的にサポート(Appleサイドのライセンスに配慮して、クライアント版のMac OS XはゲストOSとして利用不可)された他、最大4コア(4way)の「Virtual SMP」の試験的なサポート、マルチディスプレイサポートの強化(複数のディスプレイを自動検出可能。「Unity」モードにおいて、任意のウインドウをディスプレイ間にてドラッグ可能 etc...)、「DirectX 9.0 Shader Model 2(DirectX Pixel Shaders 2.0)」に対する試験的な対応(当バージョンでは「Aero Glass」には非対応)、及びマルチスナップショットの実装(「Snapshots(スナップショット)/Rollback(ロールバック)」ウインドウを通じて複数世代のスナップショットノードをマネジメント可能に)が行われる事となる。また、その他の主な特徴として以下の項目等が示されている(主要項目抜粋)。
  • 「VMware Server 2.0」「VMware Workstation 6.5」「VMware Player 2.5」等と同様に、デフォルトの仮想ハードウェアのバージョンを「7」にアップグレード
  • ホストOSにおけるデフォルトプリンタ、及び構成されている全てのプリンタをゲストOSにおいて自動的にピックアップ可能なドライバレスプリンティング(プリンタ共有、ThinPrint)
  • 「Virtual Machine Library(仮想マシンライブラリ)」の刷新(各ゲストOSにおけるアクティブステータスのスクリーンショットを表示可能に etc...)
  • セッティングエディタにおいて「System Preferences(システム環境設定)」ライクなインターフェイスを採用し、仮想マシン設定に対するクイックオーバービューを提供
  • 別アプリケーションとしてテストリリースが行われていた仮想マシンコンバータ「VMware Importer」を統合。「Boot Camp」パーティションにインストールされたWindows等をVMware仮想マシンとしてマイグレート可能に
  • カスタムコンフィギュレーションを伴わずして、仮想マシンにおいてUSBマウス、タブレット等を利用可能に
  • ネットワーク関連の改善。NAT(Network Address Translation)利用時に「Bonjour」を通じてプリンタをブラウズ可能となった他、NAT、ブリッジネットワーキング切り替え時に、新たなDHCPリースを自動取得可能に
  • フルスクリーンモード、「Unity」モードにおいて、ダイレクトに仮想マシンをレジューム(或いはスタート)可能に
  • 「Unity」モードにおける「Expose(Exposé)」利用時に、非アプリケーションウインドウをフィルタリング可能に
  • 一定のインターバルにてスナップショットを自動作成可能な「AutoProtect」を実装(過多なノードの生成を避けるべくした制限ポリシを適用)
  • ホストOS(Mac OS X)、ゲストOS(Windows)間において任意のアプリケーションを共有可能な「Shared Applications(共有アプリケーション)」を実装。各種Windowsアプリケーションにて、Mac OS Xサイドのファイルをダイレクトにハンドリング可能に(逆もまた然り)
  • ゲストOSにおける任意のURLをホストOSサイドの任意のWebブラウザにてハンドリング可能に(URL Handling)
  • Windows(ゲストOS)サイドにおけるスペシャルフォルダを、Mac OS X(ホストOS)サイドの対応フォルダに対して各々マッピング可能な「Mirrored Folders(ミラーフォルダ)」を実装(ユーザプロファイルの共有を実現)
  • Windows Vista/XP(ゲストOS)において1080pフルハイディフィニションビデオを利用可能に
  • Linux(ゲストOS)において「Unity」モードが利用可能となった他、「New Virtual Machine Assistant(新規仮想マシンアシスタント)」において「Linux Easy Install(Linux簡易インストール)」オプションが利用可能に
  • 仮想マシンにおけるラストサスペンドステートを「Quick Look(クイックルック)」「Cover Flow」を通じて確認可能に
  • コマンドラインユーティリティ(コマンドラインツール)「vmrun」をサポート
  • 仮想ディスクマウンタ「VMDKMounter」を用いて、パワーオフステートのVMware仮想ディスク(.vmdk)をMac OS X(ホストOS)デスクトップにマウント可能に(ファイルシステムドライバ「MacFUSE(Mac Filesystem in Userspace)」を利用し、仮想ディスク内の各種リソースに対してオフラインアクセス可能に)
  • 仮想ディスク容量をリサイズ可能に
  • Windows(ゲストOS)におけるウイルスプロテクションを強化すべくして、12ヶ月間のサブスクリプションによる「McAfee VirusScan Plus」を同梱
  • 新たに簡体字中国語、イタリア語、スペイン語、各言語リソースを追加(当該時点において、英語含む7言語リソースを包含)
その後、同年11月中旬に「MacBook(Late 2008)」ラインアップ(「MacBook Pro」「MacBook Air」含む)に対する互換性改善等を主目的とした「2.0.1 Build 128865」、翌2009年2月中旬に「Parallels Server for Mac」「Parallels Desktop 4.0 for Mac」形式の仮想マシンのインポート対応等を主目的とした「2.0.2 Build 146107」(その2日後に「VMware Tools」関連の問題の修正等を主目的とした「2.0.2 Build 147997」)、4月上旬に「Mac OS X Server 10.6 Snow Leopard(ゲストOS、プレリリースビルド)」に対する試験的サポートの改善、及びMac Pro/iMac/Mac mini(Early 2009)に対する互換性改善等を主目的とした「2.0.3 Build 156731」、及びセキュリティ関連の修正等を主目的とした「2.0.4 Build 159196」、6月下旬に「Ubuntu 9.04(Jaunty Jackalope、ゲストOS)」のサポート等を主目的とした「2.0.5 Build 173382」、10月上旬に「Mac OS X 10.6 Snow Leopard(32bitカーネル、ホストOS)」に対する互換性改善等を主目的とした「2.0.6 Build 196839」(同バージョンのリリース前には1度のパブリックベータを実施)、翌2010年4月上旬にライセンスキーのハンドリングに関する仕様変更等を主目的とした「2.0.7 Build 246742」が各々リリースされた後、同年12月2日(米国時間)付にてセキュリティ関連の修正等を主目的とした「VMware Fusion 2.0.8 Build 328035」がリリースされる事となる。
「VMware Fusion 2.0」+「Mac OS X Server 10.5.4」
↑「Mac OS X 10.5.5」+「VMware Fusion 2.0 Build 116369」+「Mac OS X Server 10.5.4」(クリックで拡大)。Mac OS X Server(ゲストOS)の試験的サポートに関しては、インストール時におけるデフォルトディスクバスタイプとして「IDE(Integrated Drive Electronics)」ではなく「SCSI(Small Computer System Interface)」が採用され、Mac OS Xに向けてプリフォーマットされた仮想SCSIディスクが包含されている。

尚、「VMware Fusion 2.0」は米国時間2010年4月8日付にてリリースされた「2.0.7 Build 246742」より、Ver.2.0以前における20桁のライセンスキーに加えてVer.3.0における25桁のライセンスキーを解釈して認証する事が可能となっている。

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posted by Flipper at 19:24 | 【V】